お茶は、種類によって異なる製造工程を経て完成します。ここでは、日本茶の中から煎茶と抹茶、中国茶から烏龍茶とジャスミン茶、紅茶の製造工程について紹介します。
お茶は茶園で栽培し、適期に摘採した生葉を加工することによって製品となります。茶葉は、摘採した時点から酸化酵素の働きによって変化(発酵)が始まります。日本茶の場合、可能な限り新鮮な状態で熱処理(蒸す・炒る)をすることによって酸化酵素の活性を止め、葉の形状を整え、水分をある程度まで下げ、保存に耐えられる乾物状態にします。この乾物状態を荒茶といい、生葉から荒茶に仕上げる工程を荒茶製造(加工)と呼びます。
荒茶の製造は、上記の理由からもお茶の収穫時期に茶園の近辺で行われ、製造後すぐに流通にまわされ、商工業者によって保存されます。荒茶は、形状が不揃いで水分含有量も多く、家庭での保存には適していません。また、香味のバランスもとれていないため、商工業者が消費地への出荷直前に仕上げ(再製)加工を行う必要があるのです。
仕上げ加工は、次の3つの目的により製品価値が高められ、完成したものは仕上げ茶と呼ばれます。
お点前(おてまえ)における濃茶(こいちゃ)用の抹茶は、以前は樹齢100年以上という古木から摘採した茶葉が使われましたが、近年は濃茶に適した品種(さみどり・ごこう・あさひ・やぶきたなど)の選定や、肥培管理・被覆期間などの検討を行い、良質なものが濃茶用とされています。
また、薄茶(うすちゃ)用の抹茶は濃茶に対して粗茶とされていましたが、現代ではお茶といえば薄茶のことをいい、濃茶は茶事以外のときは特に濃茶というのが一般的です。
発酵度によって分ける一般的な分類で、それぞれのお茶は以下のようにつくられています。

室外や室内で茶葉を広げ、葉の水分を軽く飛ばしてしおれさせる工程。
葉の周辺をこすり合わせて傷をつけ、発酵を促進させる。葉の周辺が赤褐変化し、中央部が緑色の半発酵状態になる。
頃合いの発酵状態のとき、釜で炒り酸化酵素の活性を止める。日本の嬉野茶で用いるような斜め釜を使用することが多い。
日本の揉捻機と同一構造の機械で上から圧力をかけて揉み、茶葉水分の均一化を図るとともに、成分が出やすいようにする。
茶葉にカビなどの微生物を付け、意図的に発酵(=後発酵)させる。
渥堆よりも軽度の発酵をさせること。
茶葉が紅色に変わるまで十分発酵させること。
紅茶の製法は、今から約200年前に中国で完成した古典的な「手作り」(工夫製法)が基礎となっています。
緑茶の自然の味わいをペットボトルでそのままに。いれたての香りとおいしさを守る伊藤園独自の製法が「自然抽出・フレッシュ製法」です。